リトミック

リトミック研究センターディプロマAを取得しました。取得まで6年、まさかこんなに勉強するとは思ってもいませんでした。


リトミックは簡単に言うと、「音楽を聴き」「感じ取る」力を育てる活動です。


お遊戯やリズム体操と思われがちですが、即興的な音楽、つまり「その瞬間に奏でている音」に対して、身体で反応するところが、大きな違いです。

 楽器の習い始めは、「楽譜を読むこと」「演奏する技術」に気を取られがちで、表現することは置き去りにされがちです。その苦行で、音楽を聴き、感じ取ることがわからないまま、楽器を辞めてしまう方も多いかもしれません。

 それを体感的に音楽を表現することができるのがリトミックです。

音をよく聴かないとできない活動なので、集中力や思考力も身につきます。



と、この説明が自分なりに噛み砕いて説明できるようになるのに6年かかりました。


 リトミックは子どもだけのもの、と思いがちですが、実はリトミックは、20世紀のスイスの音楽家で教育家の、ジャン=ジャック・ダルクローズが、ジュネーヴの音大生のために考えたのが始まりです。

 音大生こそが、実は「難しい曲」に追われて、何を表現したいのかわかってないこと、結構あるんですよね。今も昔も変わらない問題なのかもしれません。

 そんなわけで、実はリトミックは奥が深くて、上を目指せばキリがないのです。学び始めの1-2年は動きにばかり気を取られていましたが、だんだん音楽と身体が一体化していく過程を、6年かけて感じていくことができました。


 最後の2年間は、ディプロマAを目指すために月1-2回、週末の朝から夕方まで、全国から来た仲間たちと共に学び、スケジュール的には大変でしたが、得るものがたくさんありました。


 リトミックの指導は何年やっても答えの見つからない日々ですが、これからも経験を重ねながら、勉強を続けていきたいと思います。